岩手1人旅その⑥_平泉の地を巡る5
毛越寺を見学し終え、大体平泉の町を一周したがまだ予定より時間があまったので最後に達谷窟に行くことにした。
達谷窟は岩壁に大仏が彫ってあることで有名で、行ってみたいと思っていたのだが駅から遠く諦めていた。
でもせっかく岩手まできたのだから…!と自転車で片道約25分かけていくことに決めた。
しばらく行くと道沿いの広場に謎の石仏群を発見。
近づくとこんな感じだった。
雨風にさらされ石仏や碑の細かい部分がよく読み取れなかったので謎だけどお墓とかなんだろうか?
かなり気になる場所だった。
途中にあった大きな桜。
もう少し進むと謎の石碑群が。
平泉からも遠くはないのでこの石碑軍はそれ関係だろうか?
同じ場所のものではないけど遠野の似た石碑軍についてのサイトをみつけたのでリンクさせて頂く。
次に鬘石(かつらいし)。
とにかくでかい。
これの何が鬘なんだろう?
上に生い茂る植物がかつらにみえるのか…?
と思いながら先に進んだ。
鬘石の横の繁みの奥にあった石碑群。
そこからしばらく行ったところに謎の石碑群があったけど、
反対車線だったので帰りにみようとスルーした。
ちらっと見えた看板のようなものに「姫~~の滝」みたいなことが書いてあったのが見えた。
そしてついに達谷窟に到着!
お寺だけど鳥居がある。
ここまで風が進行方向とは逆に吹いていたからか道のりが地味に辛かった。
自転車で25分と地図にあったがたぶん40~50分ほどかかってしまった。
まあ寄り道もけっこうしたけど。
坂上田村麻呂公が悪路王に勝ったとき、
毘沙門天のおかげで勝てたと言ってお堂を建て百八体の毘沙門天をまつったという。
建物が岩にめりこんでいる!
この上の岩のところ。
悪路王の家来が相撲を取ったと言われているところは、「鬼の相撲場」と呼ばれていたり、見張りをしていたといわれているところは「鬼の見張り場」と呼ばれていたりと面白い。
パワースポットとしても有名だとか。
その横の方を見上げると本当に大きな大きな大仏の顔があった。
とても高い位置に彫られていたけど、一体どうやって彫られたのだろうか。
ここにも金華山の石碑群があった。
蝦蟇ヶ池辯(べん)天堂
その橋にはこんな但し書きが…
姫待不動堂
中には荒々しいお不動さんがいた…
そしてその前の看板を読んでいると衝撃的なことが分かった。
これまでに通ってきた鬘石や姫待の滝というのは、悪路王が登場する悲しい伝説に登場するものだったのである。
悪路王等は京から攫って来た姫君を窟姫」に閉じ込め、「櫻野」で暫々花見を楽しんだ。逃げようとする姫君を待ち伏せした瀧を人々は「姫待瀧」と呼び、再び逃げ出せぬよう姫君の黒髪を見せしめに切り、その髪を掛けた石を「鬘石」と云う。姫待不動尊は智証大師が達谷西光寺の飛地境内である姫待瀧の本尊として祀ったものを藤原基衡公が再建した。
なんかゾゾゾっとした。
(特に花見を楽しんだってなんだよ…!)
お堂の近くにあった謎の像。
これが悪路王なのか?
顔といい体つきといい服装も実に不気味だ…
帰りに姫待滝に行った。
ここで姫はつかまってしまったのか…
帰りは追い風で行きよりも短時間で戻れた。
予定の電車の5分前に駅に到着し、それからあわただしく自転車を返して切符を買った。電車の本数が少ないので乗れてよかったー。
朝から自転車を走らせてばかりで慌ただしかったけどこの日は本当に楽しかった。
ゆったりと流れる時間、浄土思想に基づいた遺跡群、かつての栄華を思うとここはなんて平和で良い場所だったんだろう…と何度も思った。
平泉、実にロマンあふれる町だった。
そして盛岡へ。